月額変更届(月変)と算定基礎届の違い

query_builder 2026/07/01
労務手続き
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企業の総務担当者から、毎年必ず質問が寄せられるのが 「月額変更届(月変)と算定基礎届の違い」


そしてその中でも特に誤解が多いのが、 時間外手当(残業代)をどのように扱うか という点です。 結論から言うと、 月変も算定も、時間外手当を含めて計算します。ただし、両者は「提出する条件」が大きく異なるため、 この違いを理解していないと誤った判断につながります。


本記事では、企業が混乱しやすいポイントを 実務目線で整理して解説します。


■ 月額変更届(月変)とは

月変は、 固定的賃金(基本給・役職手当・通勤手当など)が変動した場合 に提出する届出です。 提出の判断は次の2段階で行います。

① 固定的賃金の変動があったか

ここが最初の条件です。 固定的賃金に変動がなければ、月変は提出できません。

② 変動月から3か月間の「報酬平均」が2等級以上変わるか

この平均を計算する際に、 時間外手当を含めた“報酬総額”を使います。 つまり、 固定的賃金の変動があったその後3か月の報酬平均(残業代含む)が2等級以上変わるこの2つが揃ったときに月変を提出します。


■ 算定基礎届(算定)とは

算定は、 毎年必ず提出する定例の届出 です。 対象期間は 4・5・6月に支払われた報酬の総額。 この「報酬」には、 基本給各種手当時間外手当深夜手当休日手当歩合・インセンティブなど、固定的賃金+変動的賃金のすべて が含まれます。 そのため、 残業が多い時期がある企業では、 算定によって標準報酬月額が上がるケースもあります。


■ 月変と算定の違い(企業が誤解しやすいポイント)

● どちらも「時間外手当を含める」 ここは共通です。 月変も算定も、計算に使うのは「報酬総額」なので、 残業代は必ず含めます。

● 月変は“固定的賃金の変動”が条件 算定は毎年必ず提出しますが、 月変は固定的賃金が変わらなければ提出できません。

● 6月・7月は月変が出せない

この時期は算定で標準報酬月額を見直すため、 月変は算定に吸収されます。 企業が最も誤解するのがここです。


■ パート・アルバイトの算定は特に注意

時給制の従業員は、 支払基礎日数(17日ルール)の扱いが難しく、 算定の誤りが多い傾向があります。 出勤日数が少ないシフトが不規則時間外手当が月によって大きく変動するこうした場合は、 支払基礎日数の確認と報酬総額の整理が重要です。


■ まとめ

月変と算定は、どちらも「報酬総額」を使うため、 時間外手当は必ず含めます。 ただし、 月変は固定的賃金の変動が条件算定は毎年必ず提出6月・7月は月変が算定に吸収されるという違いを理解していないと、 企業側の判断ミスにつながります。 総務担当者の方は、 固定的賃金の変動があった際には月変の提出要否を確認しつつ、 毎年の算定では4〜6月に支払った報酬総額を正確に把握することが重要です。

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社会保険労務士さいとう事務所

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